原作ミリしらがドマステ紅雀√を観ておかしくなった記録

 友人に激推しされて興味本位でドマステ配信紅雀√を買ったところびっくりするほど刺さっておかしくなってしまったので、この感情が消えないうちに記録しようと思います。観たルートと順番はウイトリ→紅雀→ノイズ→蓮√。いずれも配信のみ、本作に関してドマステ以外の知識はありません。

※本記事は作品のススメではなくただの感想と萌えの羅列です

 第一に、女にモテモテ色男な幼馴染ヒーローが無自覚のままの恋をずっと心中に秘めてたという事実がまずヤバい。当初紅雀√は買うつもりがなかった。…が、1幕のキャラ紹介で「女にモテモテ!色男!」みたいな説明が出てきた時に直感でピンときたものがあり、初見でウイトリ√を観た後に流れるように紅雀√を買った。

 女好きで性関係もわりとフラットな男が運命の恋に気付いてしまう話、嫌いなわけがない。

 幼い頃からヒーローで、最初こそ女の子と勘違いしたものの以降も態度が変わることなく気の許せる相手かつ幼馴染って、ぶっちゃけ安定感がありすぎて攻略対象としては埋もれそうなのに、成るべくして成ったと言わざるをえないような説得力がこの2人にはあったのが全体を通してとても良かった。

 2幕早々に自分ほったらかしで女のところに行かれた蒼葉がヤキモキし出したところ、急に可愛くなりすぎてビビる。「長年の信頼も〜」のセリフで無自覚やきもちが見え始めたところで紅雀√を買った手応えを早速感じた。分岐当初からこの距離感での台詞と態度が出てくるのは対紅雀限定の蒼葉なんだろうなと思うと幼馴染……最高では?

 尾行先で蒼葉が嘔吐で紅雀の着物を汚してしまった時の、本当に何にも気にしてない態度の紅雀が愛と優しさに溢れていて個人的にとても好きなシーン。スクラップの時に蒼葉がかけた言葉が昔自分に言われた「負けんな」だったのも、幼馴染という設定が活かされてて2人の心の繋がりが垣間見えてグッときた。例え紅雀自身が自分を受け入れられないとしても、紅雀がどんな男かをちゃんと知ってる蒼葉だけは紅雀を肯定してあげられるっていうのも説得力がある。紅雀√って2時間(分岐入ってからは1時間)という限られた時間の中でもしっかり2人の関係に説得力があったから、それが初見の自分にはかなり響いたなと思う。

 そして何といってもこの2人は幼馴染から恋仲への境界線がしっかり描かれてたのがめちゃくちゃ良かった!!!告白シーンが来るまではあくまで幼馴染であり気の許せる友人、良き理解者。長いことその関係だったからこそ、一歩を踏み出すことへの恥じらいと戸惑いがストレートに表現されていて、そんな2人の空気感がとにかく素晴らしかった。紅雀、元来モテ男のはずなのに告白シーンがわりと必死でちょっと童貞ぽくなってたのも非常に好き。ぱっと見のキャラ印象的には一方的に想いを伝えただけで満足しそうな気配すらあったのに、実際は「お前はどう思ってる?」って食い気味に急かしてて余裕なくて思わず笑顔になった。余裕のない色男、とても良かった。

 蒼葉の気持ちを聞いた後のぎこちないバックハグがまた素晴らしい。両思いだってわかったはずなのにもごもご言い出す攻めを「うるさい」の一言で制す蒼葉が男前すぎて本当に、本当に言葉にならないくらい良かった。いざって時に攻めれる強い受け、大好き。

 この「うるさい」からのロングKISSによってここまで自分はおかしくなったと言っても過言ではない。最初見た時は本当にびっくりして、アメリカンコメディばりに両手で口元を覆ってしまった。これ初見で劇場で観てたらどうなってたんだろう。あまり考えたくない。キスにあわせて流れ出すBGMも最高〜〜〜〜〜〜最高すぎる。調べたらOnly finally there is the free end」という曲らしく、良すぎて買った。今も聴いてる。

 事前に友人から聞いてはいたものの、紅蒼……マジでキスが長い。すごい。DMM TVで10秒戻ししてもキスしたままだから素直にビビる。恐らくすでにファンの間で死ぬほど語られてるんだろうと思うけど、キスの最中の「蒼葉の手を握って下ろす頬に自分の手を添え直して角度を変えさらに深く口付ける」の一連の動線がいくらなんでも美しすぎた。角度、スピード、触れ方、どれをとっても完璧で、なんかこういうキスの方程式とかあるのかと思った。個人的に至高だったFF10の水中キスと並ぶ、素晴らしいキスシーンとして心に深く刻もうと思う。配信のカメラワークからも絶対にこの瞬間を最高の画角で届ける…!という気概を感じて非常に良かった。

 その後の紅雀のジャケットの脱がし方がまたちょっと雑で急いでるっぽく見えたのが童貞臭くて萌え。色男、なんで蒼葉相手だとこうなってしまうの?……好きだからか〜。そこからのイメージシーン、バックハグのままゆらゆら揺れるところも可愛いし、ピッタリ目のインナー蒼葉と着物で身体のラインが出にくい紅雀との体格差も良い。ヘッドフォンを雑に外す蒼葉もセクシーで良い。なんかもう全部良いんだけど!?2人の瞳が完全にお互いしか映してなくて、どこを切り取っても2人だけの空間になっていたことが配信越しでも伝わってきたことに素直に感動した。きっとこのシーンは客席から一斉に双眼鏡を向けられていたのでは…?と思うけど、終始観客が介入する隙のない世界がステラボールというまあまあ広い会場でつくり上げられていて、素直に舞台の持つ力を感じることができた。照明、音響、2人の芝居だけであんな空間つくれるんだなと。なんだか本当に感動した。とはいえ配信視聴のみの身なので、現地で観たらまた違う感覚だったのかもしれない。

 イメージシーンの中でも2人が額を合わせるところが特に好きで、お互いの存在を確かめ合って噛み締めてるような、性欲だけじゃなくて積み重ねてきた信頼がきちんと滲んで見えるのが紅蒼のかなり好きなところだなと思った。その後のターンで蒼葉がちょっとふらついたのですら自然体に感じられてグッときた。

 途中蒼葉を抱えたままゆっくり床に押し倒すところ、体制的に結構キツそうなのにすごいゆっくり丁寧に下ろすのがね〜本当に良かった。その時の紅雀の視線の熱っぽさもすごい。この2人本当にお互いしか見えてない。俳優ってすご〜い……

 もう一度立ち上がった時に紅雀が蒼葉の腰に手を回すところ、カメラが下から舐めるように映しててカメラマンとスイッチングの優秀さをバチバチに感じられてテンション上がった。というかドマステ、全体通してカメラどこいった?となることがほぼなくて、かなりスイッチングが良かったと個人的には思う。

 問題(?)の擬似挿入シーン、再現がすごすぎて普通に慄いた。押し倒した後に一回グッて腰落とすの何?初演からこんな感じなんですか?不安になるくらいの全力投球っぷりでどうかメインのキャスト陣は他の現場よりも多めに給料もらっていてほしい。ところで「顔見せろ!」の声必死すぎない?????この時にはすでに紅雀の童貞臭さが垣間見えるたびに大喜びしてしまう人間へと細胞が生まれ変わってしまっていた。鼻血出したところなんか耐えきれず手も叩いちゃった。紅雀、すごい。「女の時でもこんなの一度も」のセリフなんてもう心の中で立ち上がってしまった。スタオベ。モテ男の攻めに期待してたこと全部やってくれて流石に気持ちが良すぎた。こわい。

 紅雀というキャラクターのことは全然知らないけれど、普通に女を抱きまくってきた人という認識で合ってる…?蒼葉も他だとわりと性に積極的というか、流されやすいビッチみたいな印象すらあったのにこの2人、お互い初めてですか?みたいな初々しさ出すから観てるこっちがおかしくなる。いや勝手に観てるのはこっちなんだけれども。最中に鼻血ってだいぶカッコ悪いとは思うけど、それが愛おしいって……愛だな〜と思いました。シンプルで最強。

 「好きだよ」からの2回目のチューもやっぱり蒼葉主導だったのがグッとくるし、いつの間にかしっかりと好きが確信に変わってたのがね、良いですね本当に。あとこのキスは千秋楽でのアドリブって話をチラッと見かけたけどそれは、一体、どういう……?????

 その後の幸せを噛み締めてるようなハグがたまらなくて、何回もリピートしてるうちにしっかり泣くようになってしまった。こちらが受け止めきれないほどの愛が伝わってくる描写に涙腺が弱い。

 ドラマダはもともとメーカーに対するアングラなイメージが強くて、本編も歪んだ ENDばっかりなのかなと勝手なイメージを持っていたこともあり、正直こんなに純度の高い愛の成就を見れると思っていなかった。特に紅雀√の多幸感は私のハピエン厨ゲージを思い切り突き破ってしまい、延々と配信をリピートする狂った生き物に変えられてしまった。私自身がクラッシュされたのかもしれない。

 2回目のキスの後、ジャケットを取りに一瞬身を離す時の紅雀のアイコンタクトがとにかく優しくて、普通に紅雀という男に対してもめろめろになってしまった。この2人は全部が愛で、とにかく優しかった。それが本当に好きだった。ラストの背中合わせでの「行くぞ、蒼葉!」の終わり方も恋人っていうより相棒感が強くて、この2人はただ甘いだけの恋仲になったわけではなくて、今まで培ってきた友情もこの先一緒に続いていくんだなって思えたのが気持ちよかった。幼馴染って……めちゃくちゃ良いじゃん!!!!!

 本来は用意されたBLにはあんまり惹かれないタイプなのだけれど、たった2時間の世界のなかで紅蒼のことが好きだなとしっかりと思わされてしまった。最初こそ噂のウイトリBADがどんなもんか観てみよ〜くらいの軽い野次馬気分だったので、こんなに狂わされると思ってなくて自分が一番びっくりしてる。薦めてくれた友人、本当にありがとう!!!配信が終了した今、これからどうしたら良いのかわからずわりと絶望がすごい。クリアとミンク√を観れていないのも地味に凹んでいる。

 最後に、自分がここまで心を揺さぶられた一番の理由はやっぱり、何よりもキャスト2人の芝居にキャラクターの感情が溢れるくらいに詰まっていたからだと思っています。恋仲へ変わる照れ臭さ、恥じらい、戸惑い、嬉しさ、喜び、そしてとびきりの愛おしさがぜんぶ伝わってきて、俳優ってすごいなと素直に思うことができた。俳優のファンでもなければ作品のファンでもない自分にもこんなにたくさんの愛をみせて、届けてくれて感謝の気持ちでいっぱいです。

紅蒼って……萌えですね。